この度は東京都より栄誉ある「東京都教育功労者賞」を授かり心より感謝申し上げる次第であります。私が小学校に勤務してからすでに40年近くが経ちます。
私は最初に3年生の担任として教壇に立ちました。その頃は、1クラス30名以下の児童数で、学年によっては1学級しかないクラスもありました。「なんとかしないとこの学校は潰れてしまう。」と、その時の教頭がつぶやいたのを覚えております。年配の先生方が多い中で、いつも「おい、何とかしろよ!」という誰が発しているとも思えない声が、背中を押していました。成城界隈を吹奏楽部と共に手作りの神輿を担いで練り歩いたこと、ご父母の方々とのスポーツ大会、中学受験研修で某塾で研修に励んだこと、算数習熟度別学習を勧めたこと、高い学力と心の教育を両輪にして教育を進めていくこと、声高に年配の先生たちに問いかけました。さらに、すでに中年の部類に入られた先生方の前向きな姿勢も功を奏し、児童数は徐々に増えて今に至りました。
そして、現在、さらなる飛躍をめざして重永校長先生、並びに先生方、事務の方がこの学校をさらなる発展の高みに進めようと日々教育に仕事にと尽力され、子どもたちの瞳に輝きを放っているからこそ授かった、東京都教育功労賞であると思っています。皆様、誠にありがとうございました。子供たちが「教頭先生、おめでとうございます。」と投げかけてくれたことも、併せて私の「宝物」としたいと思います。